元証券マンが今流行り?の仮想通貨(暗号資産)を実体験しながら解説します

元証券マンが今流行り?の仮想通貨(暗号資産)を実体験しながら解説します

こんにちは。マークjrです。

最近ビットコインが600万円を一瞬超えたそうですね。僅かではありますが、金融業界にいさせてもらった身からすれば、600万円の根拠や何も裏付けのない資産によくもこんなに金が集まるなぁというのが正直な感想です。

しかも、負け惜しみを言うようですが、2013年か2014年にはビットコインの存在を知っていたのですから泣けてきます。当時は1万円~10万円の間で推移していたので、1万円だけでも持っていれば今頃ニヤニヤしていたでしょうね。

そんな訳で完全に出遅れですが、わずかながら仮想通貨投資をしてみて、みなさんに色々レビューしようと思います。

そもそも仮想通貨とは何か。リアルな価値を金融の視点から解説

言葉しか知らないって人のためにも、まずはここからおさらいです。あと、仮想通貨の取引所などでも仮想通貨の解説がありますが、当たり障りのない内容しか書かれていないので、金融の支店からリアルな価値を解説します。

一番最初に始まったのはご存じビットコインで、2008年頃の日本人と思われる人の論文がきっかけと言われています(あくまで推測だそうです)。その仕組みは、コインの所有者情報や取引履歴を一覧に記録し、この記録のコピーを世界各地の関係者のPC上でリアルタイムに記録することで、所有や取引の証明としています。これがブロックチェーンと言われるものです(仕組みをめちゃくちゃ簡略化して表現したので、細かく知りたい人はウィキペディアをご参照ください)。

特徴の一つにマイニングというものが挙げられます。採掘という意味ですが、ソフトを使えば何とビットコインを作り出すことができるんです。夢の様な話ですが、その為には難しいプログラムを組み上げ、大量のサーバーを用意して、大量の電気代を費やして毎日少しずつ掘り出すことができるそうです(マイニングの投資詐欺もあるのでご注意ください。大抵最後には人を紹介したらいくら、って話になります)。

仮想通貨のその他の特徴はこんな感じです。

  • 世界で1,600種類以上の通貨があるらしい
  • ネット上にしか存在しないので、お札など目に見える通貨はない
  • 一部のお店で使えるらしい
  • 取引所や販売所で売り買いが可能
  • 24時間365日稼働
  • 数百円から始められる(通貨や取引所・販売所によって異なります)

出始めのころはお台場あたりの飲食店の支払いに使えるというニュースを見た記憶がありますが、今はどうなんでしょう。また、最近ではアメリカの電気自動車メーカーのテスラが1,500億円をビットコインに投じ、また決済手段に採用するという動きを見せています。ってか、1,500種類って、世界中の法定通貨の何倍の数あるんですかね。

その一方でこんな特徴もあります。

  • どの国の政府にも属さない(国家リスクがない一方で、誰もコントロールしないし、補償もしてくれない)
  • 最大発行数量が決まっている通貨は、世界的な景気変動に弱い(一国だけのインフレ・デフレには強いが、世界共通通貨にでもなった日には各国政府は経済政策が打てなくなる)
  • 資金洗浄(マネーロンダリング)使われやすい
  • 価値基準(ポテチ1袋=100円など)がないので、支払いに使いづらい(一部通貨を除く)
  • ネット上以外で逃げ場がないので、不正アクセスされたらおしまい
  • 日本の法律では電子マネー扱い(厳密には現金化できるのでちょっと違うきがするが)

少々専門的な書き方ですし、めちゃくちゃネガティブなことばかりですが、金融業界の方々はすぐにご理解いただけると思います。一言で言うならば、金融の視点で考察すると、リアルな価値としては残念ながら「信用できない通貨」ということです。

そんな理由からだとは思いますが、日本を始めとした世界の大手金融機関は、研究や仮想通貨風の電子マネーサービスのレベルに留まっているのだと思います。正直、一部の会社では使えても、天変地異でも起きない限り、世界中、老若男女、誰でも使える通貨として流通することはないでしょう。

なお、ブロックチェーンによって価値が担保されているということも耳にしますが、金融的にはこれは間違いです。所有権の担保にはなりますが、1ビットコイン=車1台が長年にわたり担保されているわけではありません。仮想通貨は一日に価格が30%も変わる通貨ですので、明日には車が買えなくなってる可能性があります。そんな通貨をみなさんは使いたいでしょうか。一時のジンバブエドルのように政府の信用がない国ではこの論理は通用しますが、多くの国では通用しません。(ステーブルコインといって、米ドルを担保価値としている仮想通貨もあるようですが)

また、「日本政府も信用ないから日本円だって同じじゃないか」という声が聞こえてきそうですが、みなさんが日頃安心して買い物ができるのは、政府と日本銀行がお札の発行数量をコントロールしているからなんですよ。もとより、日本円の価値が維持できているのは日本の経済力に起因しているので、みなさんの日頃の頑張りの成果と言えるでしょう。

とは言え、自称投資家としては見過ごせない

結局のところ、最近(2021年2月ごろ)上昇しているのは、仮想通貨の本質的な価値が上昇しているわけではなく、「〇〇社が買ったから他の会社も買うかもしれないから今のうちに買っておこう」という意思を持った投機マネーが流入しているだけですが、そうは言っても、自称投資家としては是非おこぼれを頂戴したいものです。

というわけで、前置きが長くなりましたが実際に取引を行ってみようと思います。

まずは取引所・販売所に口座をつくる

取引所と販売所って何なんだ!?って思いますよね。私も同じでした。わかりやすい違いで言うと、取引相手が誰かと、価格の決まり方が違います。

売買の場所価格決定方式取引相手注文方法
取引所板寄せ方式取引所参加者成行、指値、逆指値など
販売所販売所の裁量販売所成行のみ

板寄せ方式は株と同じです。売り手と買い手がお互いに値段をすり寄っていって、ある値段でバチっと決まります。どうやら、取引所での売買は株と同じ感じのようですね。ビットコインやイーサリアムのような取引量の多い通貨で採用されているようですが、会社によってはやってないところもあります。

Coincheckの取引所での取引ページ

一方、販売所での売買の場合は、販売所が取引所の値段を参考にして決定した売値と買値のみで販売所を取引相手にした取引ができます。ビットコインほどではないですが、それなりに取引量のある通貨を取り扱っています。なお、取引所と販売所の両方を行っている会社ではどちらでも購入可能です。

また、会社によってはFXの様にレバレッジ取引ができる会社もあります。国内は業界規制で4倍となっています。採用している会社ではFX同様、ショート(売り)から入ることが可能です。

国内の取引所・販売所一覧

会社区分通貨数レバレッジ取引解説
コインチェック取引所・
販売所
4通貨
15通貨
不可
(現物のみ)
ネット証券大手のマネックス証券子会社。
レバレッジは2020年3月で終了。
bitflyer取引所・
販売所
2通貨
13通貨
可能みずほや三井住友、第一生命などが出資してるらしい。
DMM bitcoin販売所11通貨可能リップルとビットコインなど、
仮想通貨同士の取引も豊富。
GMOコイン取引所・
販売所
5通貨
11通貨
可能暗号資産FXというサービスでレバレッジ取引が可能。
販売所の通貨数には取引所で扱われている通貨数も含みます。

なお、もちろん海外にも仮想通貨業者はありますし、FX同様、ハイレバレッジが可能です。ただ、このボラティリティで100倍なんて怖すぎなので資金管理をしっかりと行い、皆様の責任においてお試しください。なお、この会社は日本語に対応しています→Bybit

他にも数多くの取引所や販売所があり、どこを使っても同じ通貨が手に入るのですが、最後に気にすべきところは安心感かと思います。過去にマウントゴックス事件の様なこともあるので、セキュリティ体制や会社規模なんかを考えると上記の会社がよさそうな気がします。

というわけで実体験してみます

新興企業の様な価格変動を見せる仮想通貨ちゃん達。正直わからないことだらけですが、冒頭に書いたように仮想通貨の初期に存在を知っていながら何もしなかったことへの後悔もあるので、とりあえず10万円くらいで色々買ってみようと思います。仮想通貨ブームの序章なのか、はたまた、ただのバブルなのか楽しみですね。

さて、どの通貨を買おうかな。

では、また今度!