証券会社への就職
どもども。マークjrです。
時期が時期なので学生のみなさんに向けて、就活について書いていこうかと。
お題は「証券会社」
私が新卒で就職した先です。証券会社の実際の仕事内容からざっくりの給料、出世について結構生々しく詳しく書いていきます。営業マンのノルマについても触れますよ。長文だけど許してね。
証券マンの仕事は株の売買だけではない
証券会社と言えばこの2つの仕事のイメージがあるのではないかと。
- お客さんに株を勧めて買ってもらう仕事
- 会社が自分たちのお金で株の売買をやること(ディーラー)
私もそうでした。この株上がりそうだから書いましょう!ってお客さんに言って買ってもらったり、会社のお金で何十、何百億円単位の株の売買をやるもんだと思ってました。ちなみに私がやりたかったのは2のディーラー。
でも株だけではなかったのです。「株」以外にも「債券」「投資信託」「生命保険」といった商品も売らなくてはならなかったのです。
ここで言う債券とは、主に国債や社債など、国や企業の借金のことを言います。また、投資信託とは、みんなでお金を出し合って、色々な株や債券に投資する商品のことです。(筆者は入社するまで投資信託が何かよく知らなかったのだが)
ここまでは、まだ「あぁ~そうなんだ~」って感じですが。問題は生命保険。
ん!?なんで保険?保険会社に入るつもりじゃないんだけど。
って私も当時は思いました。実はこれ、主に経営者向けの商品で、日本生命などの保険会社が作った商品の代理店として売ってます。これ、企業の節税に使えるんです。確か当時は全額損金計上できたはず。
(今は全然損金取れません)企業の会計がわかっていればガッツリ売れたのに〜
保険はおまけみたいなものですが、ちゃんとノルマありますwwwですが、やはりメインは「株」「債券」「投資信託」の販売です。
ディーラーは新卒がいきなりなれる場所ではありません。そこに異動になった人を知っているわけではありませんが、何十億、何百億円ものお金をワンクリックで動かしてしまう仕事なので、1万人以上の社員がいる中でも100人にも満たない超エリートしかなれません。恐らくですが、支店の営業でも成績を残し、証券アナリストなどの資格を持っていて、且つ、相場師としての能力を持っている人しか行けないかと。カッコイイ仕事ではあるので、気になる人はOB訪問や面接の時にでも聞いてみてください。
それから、ディーラーと同じく、優秀な社員は大口の法人営業ができる「事業法人部」があります。「引き受け」と言われる業務がメインになりますが、これは、支店で売るための「商品(株や債券)」を仕入れる仕事です。国内外の大企業やワールドクラスの金融機関、国家が資金調達をするときに、「うちの会社なら全部売ってみせます!」と言って仕事を引き受けてきます。しかも、仕入れるといっても商社やスーパーの仕入れとは違い、資金調達する側が手数料を払うので、非常に難しい仕事ですが、グローバルでめちゃくちゃ大きい仕事ができるので、やりがいを感じられる仕事だと思います。
ちなみに、同じ支店の先輩で一人この事業法人部に行った人の話を聞きましたが、ゴルフ接待や海外視察のコーディネートなんかもやっているそうです。大きい支店にいましたが、この先輩は、毎月の表彰、半期の表彰で常に上位で呼ばれてました。何がすごいのかわからないくらい、数字上げてましたwwwそんな人だけが行くことを許された部門です。
リアルな営業のお話
さてここからは私の営業の様子をご紹介します。
私は集合研修を数ヶ月受けてから支店の営業マンに配属となりました。あっ、ちなみに新人は数百人いたけど、大半がリテールと呼ばれる支店での営業職。
配属された次の日から新人でエリアを分担してひたすら飛び込みとリストにテレアポ。いわゆる新規開拓。相手は個人や中小企業がほとんど。9割以上は門前払いでした。今はどうやってるのかな。あとはDMを毎朝封入して、宛名シール貼って送ってました。そういえば、同期でビラ配りをしていて大口を取ったって人もいましたね。
ええ、もちろん心折れましたとも。秋頃には嫌で一日中カフェでサボってたことも。
結局1年目でご新規さん10件くらい開拓。少ない方。飛び込みはたぶん1000件以上やったはずなのに。多い人はご新規さん50件!その人も後に辞めちゃったけど。
年次が上がると異動する人などからの引き継ぎがもらえたりします。2年目はほぼ未稼働か小口のお客さんですが。そして4〜5年目くらいで、新規開拓はほとんどなくなります。
支店の営業はこんな感じ。だいたい3〜6年目くらいで一回目の異動がくるかな。支店→支店もあれば、支店→本社ってのもある。
色々部署はあるけど、金融特有なところで言えば、
・事業法人部→前述の通り。花形部署。
・債券部→オーダーメイドの特殊な債券を作るところ。レインボー債とか。
・投資信託部→投資信託を作ってる会社から商品の販売権をとってくるところ。
・海外支店→前述の事業法人部の海外版。ざっくりしてるけど。海外情報を収集や発信も。これも花形。
・ディーラー→前述の通り。
あとM&AやIPO(新規公開)部隊もあったと思うけど部署忘れた。
仕事内容はざっとこんな感じかと。
営業会社なのでノルマあります
ありますよ!バッチリ。
さっき挙げた4商品全てで毎月数字が割り当てられます。新人も。結構キツめです。支店単位でノルマがあり、それを各課に割振り、さらに各営業マンに割振る感じです。なので誰かがドカンとやってくれれば終わります。
きつい時は月に新しい投資信託2本、新しい債券3本、新規上場(IPO)1本、株の売買と保険は常時とか。1つも達成できないとマジで詰められます。殴られはしないけど、ボケだの辞めろくらいは通常運転。(今はどうだか知りません)ノルマなんかなければいいのに…って思ってました。
ちなみに、このノルマを1年間毎月達成し続けた人は多分いません。前述の事業法人部に行った先輩でさえも、取れない分野があったりしますが、この人は他でノルマ以上の成績を残すので怒られませんwwwですが、ご安心を。1つでもノルマを達成していればそこまで怒られることはありません。
私も投信と保険で課のノルマを一人でやったことがありますが、マジで感謝されましたし、他のノルマが未達でも全く怒られませんでした。
でもノルマって証券会社にとっては必須なんですよね。証券会社って、基本的に資金調達したい人と投資家の仲介役なので、投資家に売り捌けないと資金調達する人から「あそこは使えねーってな」って言われて商品もらえなくなるんです。商品もらえないと売るものなくなってしまい、会社が成り立たなくなるので、ノルマをキツくして無理してでも捌こうとしているのです。
で、営業マンは結局、儲からなさそうな商品でも口八丁手八丁で売ることになり、お客さんの資産運用のことを考えるより、自分の数字のことばかり考えるようになっていきます。
(私が辞めた一番の理由はこれです)
やっぱり給料は良い
結論!全業種の中でもトップクラス!社内の上位数%は持ってかれる税金の方が高いのではないかとwww
同じ支店に6年目くらいで年収2,000万円の人がいた。半年ごとに社長賞ってのがあって、商品ごとのランキング上位10位以内がもらえるんだけど、その人は常連さんでしたwww(さっきの事業法人部の人とは別の人)
まぁフツーにやってれば、30手前で700万はいくんじゃないかと。40手前で役職ついてれば1,000万は超える。早い人だと30前半でなってます。
支店長(部長クラス)は45歳くらいを超えてからかな〜大きい支店の支店長なら2,000万ってウワサ。支店長になれなくてもそれなりに仕事してれば1,000万くらいは終盤までもらえるはず。
この部分は夢がありますね!
出世の話もお伝えしておくと、出世する人は一にも二にも収益、結果を出した人。社内政治も重要そうです。厳しい詰めにも耐えてボチボチやっていれば、世の中的に上位のお給料をもらえることは確かです。あ、そういえば50歳オーバーの人をほとんど見たことないけど、関連会社に出向かな〜
と言うことで、長くなりましたが、証券会社とはざっとこんな感じです。
こんな人は証券マンに向いている
最後に、証券会社向きな人はどんな人か。
- とにかく稼ぎたい人
- 門前払いや「詰め」とか気にしない人
- コミュ力が半端ない人
- 楽天的で理屈や理由が多少わからなくても気にしない人
- これら4つ全て持ってる人か、証券アナリスト取れるくらい頭がいい人のどちらかだと思う。
映像でイメージをつかみたい方は、私が好きなデカプリオが主演の「ウルフ・オブ・ウォールストリート」って映画、結構リアルに描いてると思う。コンプラ違反のオンパレードですがwww
ウルフ・オブ・ウォールストリート (字幕版)
ちなみに証券会社絡みで、投資信託を作る会社も新卒とってたりします。ファンドマネージャーになりたい人はこっちです。狭き門です。
ってことで、長文にお付き合い頂き、ありがとうございました。次は何書こう…リクエストあれば是非メッセージくださいな。
証券マンが一日何してるのかも書いたので読んでね。
【注意】
このブログは筆者の経験に基づいてリアルに書いたつもりですが、違っている部分や変わった部分もあるかもしれません。このブログが「絶対」とは言えませんので悪しからず。元証券マンですしwww
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